2019.09.02

9月は防災月間。家具の転倒防止などの室内の安全対策をチェックしよう

9月は防災月間です。9月1日の防災の日やその前後の日程で、多くの学校や企業、自治体が避難訓練を行います。地震や台風などの災害が多い日本では、この期間に防災について国民皆が考えることを求められています。
個人単位でも、自宅や家族の防災対策、避難場所の確認、非常食の確保、家具の転倒防止対策など、さまざまな対応が可能です。個人個人が自分たちのできる備えをすることは、被害をできる限り小さくする大きな力になります。
そこで今回は、家具の転倒防止などの室内の安全対策をご紹介します。

防災月間とは?

9月1日は、大正12年のこの日に関東大震災が発生したこと、この時期が台風シーズンに当たることから、「防災の日」と定められました。防災の日の目的は、国民が「地震・台風・豪雨・洪水・豪雪・津波・高潮等」の災害について認識し、これに備え、被害の軽減に努めることとされています。
9月1日を含む1週間は防災週間とされ、防災訓練や講演会、展示会など防災に関するさまざまなイベントが開催されます。そしてこれらを含む9月を広く防災月間としています。

個人でできる防災対策

では、個人でできる防災対策には具体的にどんなものがあるのか、この章でみていきます。また、ここで挙げているものの他に、家の耐震補強があります。これはマンションの場合、個人の判断ではできないためここでは省いていますが、自宅が耐震化されているかどうかの確認は必ずしておきましょう。

非常用品の準備

一番身近な防災対策に、非常用品、非常用持ち出し袋などの準備があります。これらは家に備蓄するものと、避難場所などへ持って行く持ち出し袋のことですが、どちらも人数分用意するようにしましょう。
持ち出し袋は水や食料の他に、充電器やラジオ、電灯などが必要です。年齢や各家庭によって、ミルクやオムツ、介護用品、薬など必要なものが異なります。前もって家族で話し合い、必要なものの準備と、もしもの時の対処法を考えておくと良いでしょう。
具体的にどんなものが必要かは、各自治体のホームページや首相官邸のホームページなどで確認できます。必要なものは各家庭によって異なりますので、ぜひご自身の家庭用のリストを作ってみてください。

防災訓練への参加

学校や企業、自治体での防災訓練へは必ず参加するようにしましょう。地震、津波、洪水、土砂崩れなど災害の種類はさまざまです。ハザードマップの内容によって、訓練の内容や逃げる場所などが異なりますので、引っ越しの後なども改めて訓練を受けましょう。
また、家族で避難場所を確認し合い、万一の時に落ち合う方法などについても話し合っておくことが重要です。

家の周囲の安全をチェック

安全対策が施されていないブロック塀がないか、ガスボンベは鎖でつないであるか、外れそうな瓦はないかなどの点検は日頃から行っておきます。台風の前には、早めに植木や自転車などを屋内に入れておくなどして飛ばされないように対策をしましょう。外に置く場合は、しっかり縛っておきます。
いざ台風や大雨になってからあわてて外へ出ることや屋根の上に上ることは大変危険です。9月の防災月間を利用して、毎年点検する習慣をつけると良いですね。

室内の安全をチェック

屋外のチェックと同時に、室内の安全も日頃から確認する習慣をつけましょう。家具の転倒防止対策や避難経路の確保など、できる対策はいろいろあります。それについては詳しくは次の章でご紹介します。

災害に備えよう!室内の安全対策

近年の震災による負傷の約5割が、室内で負ったものというデータがあります。しかもその原因は家具の転倒や落下によるものです。ということは、もし家で被災した場合、倒れた家具によってケガをしてしまう確率が非常に高いということになります。そのデータを活かして今後の防災に備え、自宅の安全対策をしっかり行いましょう。

部屋に置く家具の数を少なくする

家具は固定すれば大丈夫…と思われていますが、実際には固定しても全てが転倒を免れるわけではありません。どんな調子で家が揺れるかもわからないので、家具の数はできるだけ少なくしましょう。
作り付けの押し入れやクローゼット、多機能なラックなどを活用し、居住スペースには大きな家具をいくつも置かないように意識していくと、安全です。
タンスやチェストは、背の高いものより、低いものがおすすめ。常に揺れで倒れることを想定し、安全に対処できるサイズの家具を置きましょう。

避難経路を意識したレイアウトに模様替えをする

普段は生活の動線を意識した家具の配置をしますが、再度見直して、避難経路に家具が倒れるなどの危険性がないかチェックします。
避難経路にタンスや冷蔵庫などの大きなものが倒れてくることのないように、リスクを考えてレイアウトを考えます。大切な出入り口をふさぐことのないように、玄関付近に大きな家具は置かないようにしましょう。

ガラスの飛散防止対策をする

窓ガラスだけでなく、食器棚などの家具のガラス部分にも飛散防止シートを貼るなどして、ガラスの飛散を防止しましょう。ガラスが飛散してしまうと、飛んできた破片でケガをしたり、床に散らばった破片を踏んで足の裏をケガしたりする危険性があります。避難の遅れにもつながりますので、ガラスの飛散防止対策は漏れなく行ってください。

家具の転倒防止対策をする

家具の転倒防止対策は、必ずしっかり行いましょう。家具は倒れるだけでなく、ロッキングといって歩くようにして移動する場合もあります。大きな音を立てながら進む冷蔵庫などを見ると恐怖を感じてしまうことも。そうならないためにも、あらゆる家具は普段から固定しておくことが重要です。

家具の転倒を防止するには

家具の転倒を防ぐ具体的な方法はさまざまですが、ここではすぐできる転倒防止対策と、スチールラックに関する転倒防止策をご紹介します。とにかく大きな家具は倒れると仮定をして、対策を練っておきましょう。

キャスター付きの家具は都度ロックをする

ワゴンやラックなどのキャスター付き家具は地震の揺れで移動してしまうため、必ずロック(ストッパー)をかけるようにします。
地震でなくとも、通常時も何かの拍子にスーッと移動してしまうかもしれません。使用しない時はロックをかけておく習慣をつけておきましょう。

家具の足に滑り止めをつける

家具の足につける防災用の滑り止めがあります。滑りやすそうな家具や、テレビなどの不安定なものに使用しましょう。家具だけでなく、置物などの下に敷いて使うこともできます。
完全に固定するわけではないため、もしも倒れた時にどんなリスクがあるかを想定し、周囲の安全対策と共に行うのがおすすめです。

収納物の配置に注意する

背の高い棚やチェスト、冷蔵庫の上などに、重たいものを載せないようにしましょう。また、オープンラックのような棚の場合も、重たいものは下段に配置し、上には軽いもの、揺れで飛ばされても危険ではないものを置くようにしてください。
頭が重くなるとバランスが悪いため、地震の揺れで簡単に倒れやすくなってしまいます。ラックが倒れる際に、上に載せた重たいものが飛ぶこともあります。ものが飛んだ先に人がいたり、火があったりすると一大事です。
地震の際は、家具や物は予想を超えた動きをする場合があります。できる限り対策を施しておくことが、唯一できる室内の安全対策です。

突っ張りラックを使用する

スチールラックの場合、天井に突っ張るポールが元々付属しているものがあります。これから収納棚を買う場合は、そういったものを使用するのもおすすめです。
棚を支える4本のポールに突っ張りポールをつなげて天井との間にテンションをかけるため、地震の揺れによってスチールラックが転倒する危険性を低くすることができます。見た目もスッキリしていて、オフィスなどでもよく使われています。

棚に転倒防止器具をつける

すでにお部屋の中で突っ張りポールがついていないスチールラックなどを利用している場合でも、突っ張りポールを後付けできるラックもあります。
ここではスチールラックへの突っ張りポールの取り付け方をご紹介します。

【取り付け方】
・4本のポールの上部についているキャップを取り外します
・ポール内部にはねじ切り加工が施されているので、そこに延長用ジョイントを差し込んで取り付けます
・ジョイントに突っ張りポールを取り付けて、天井との間にテンションをかけてしっかり固定します

以上です。取り付けは簡単。以下のことに注意すれば、難しいことはありません。

【注意点】
ねじ切り加工がないポールには使用できません。また、延長ポールのジョイントと突っ張りポールを取り付けると、棚板を入れることができなくなります。棚板を増やしたい場合は、延長ジョイントを差し込む前にセットしてください。

おわりに

9月の防災月間を機会に、ご自宅の安全対策、備蓄品等の見直しをしましょう。中でも家具の転倒防止策は早めがおすすめです。大きな家具がある方は、市販の突っ張りポールを取り付けるなどして対策できます。
年に1度の防災月間、ぜひ家族みんなで防災について考え、室内の安全対策を見直してみてくださいね。

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